タイで採集した野生エノキタケに、傘の形状が球形に近い菌株があり、その優良形質を純白系品種に導入することを目的に交配を進めて育成した品種です(平成11年11月30日 品種登録)。
 オガコ培地だけでなくアストロ培地等コーンコブ主体の培地との相性も良く、傘の奇形が少ないという特性を持っています。
 この品種は平成9年より原種菌対応が開始され、現在広く長野県下に普及してます。
 栽培エノキタケは茎の根元まで白いいわゆる純白系が主流ですが、本来の野生エノキタケは褐色で食味に優れています。本品種は野性味を残した褐色形品種で、歯ごたえ、味覚に優れ、5℃環境において他品種より育成が早く、収量性が高いなどの特性を有しています(平成14年3月15日品種登録)。

エリンギ「長野農工研E−3号」(商品名「えりんこ」)

 エリンギの形状は茎が太くて長いというのが主流ですが、それとは異なる形状を目指して交配を進めて育成した品種です(平成19年1月22日品種登録)。 茎が短く傘が大きい株採り型のきのこで、収穫および包装作業の効率化が期待できます。調理に必要な分だけ株から分けとって使えるので便利で、シャキシャキとした程よい食感が味わえます。

ブナシメジ「NN−11」

 当研究所保有株(長野農工研B−1号)と高知県で採集した野生株とを交配・選抜した品種です(平成18年3月24日品種登録)。傘形状は半球形、茎は太く茎数が多い、株の接着が強く収量性が高いなどの特性を有し、旨み成分であるグルタミン酸含量が豊富で食味に優れています。

ブナシメジ「NN−12」

 NN−11の品質向上を目的に交配を進めた品種で、傘形状は半球形で粒揃いが良く、また茎は細めだが丈揃いが良いなどの特性を有している(平成19年4月19日品種登録出願)。収量性が高く、環境に対する適応幅が広いため栽培が比較的容易であり、現在長野県の主力品種として広く生産されています。
 エノキタケの生産するパーオキシダーゼという酵素の特性に着目し、エノキタケに起こる変異を早期に発見する技術を開発しました。

エノキタケ発生不良の実際例
芽出し評価は10段階評価で10が「良」、1が「否」
(数字が大きくなるほど芽出しは良くなる。)

エノキタケ菌糸体内のペルオキシダーゼ活性測定と実際の芽出し
(赤色の発色が強いほど活性が高い)