だから、おいしい。長野のぶどう

長野県では早くから種なしぶどうの生産に取り組んでいます。
では、長野のぶどうはどのように栽培されているのでしょうか。

 

1. 土づくり

収穫後の11月〜12月に、木の根元に堆肥を与え、フカフカな土を作ります。
冬の間に木に養分をたっぷり蓄えさせ、春先に木の根元にワラを敷いて、根の水分が逃げないようにします。

2. 芽かき

芽の大きさを揃えて品質を均一にするために、良い新芽を残して他の新芽をとり、枝の勢いを抑えます。
新芽から葉っぱが4枚出る頃までに作業を終えるようにします。

3. 枝止め

枝が重ならないようにして葉の1 枚1 枚がしっかりと光合成できるように、収穫線という枝の高さに合わせて張った針金に枝を固定していきます。

4. 房きり

長く花をつけるぶどうの房の先から2 〜3cm を残し、上の花をすべて取ってしまいます。
仕上がりの形を考えてきれいな集合体になるよう、手を入れていきます。花が咲き終わる前までに作業します。

5. ジベレリン処理

花が咲いて受粉し、ぶどうの粒がふくらんできたら、植物由来のホルモン「ジベレリン」を、ぶどうの房に浸けていきます。合計2回処理を行います。
この時期に雨が降ったりすると、種が入ってしまうことがあります。

6. 段おとし

シャインマスカットの房は13 〜14 段がもっとも良い房の形になるので、それよりも段が多い場合は、余分な段を上のほうから落とします。

7. 摘粒(てきりゅう)

粒がまだ小さいうちに内側を向いている粒や房の中に潜っている粒を、隙間から専用のハサミを入れて切り落とします。1房30〜35粒程度になるよう数を揃えていきます。

▽摘粒(てきりゅう)の動画はこちら

ここがポイント!

5cmほどの房に密集した粒を先の細い専用のハサミで切り落とします。摘粒することで、実が大きくなってもお互いに押し合うことなく、丸くてきれいな実に育ちます。余計な実が付いている時期が長いほど栄養が分散してしまうので、摘粒はできるだけ実の小さいうちに行います。

 

8. 袋かけ

ぶどうの粒が直径1cm ほどに生長したところで、鳥や虫につつかれたり雨にあたってキズなどがつかないよう、光を透過する専用の薄い紙袋をひと房ごとにかけていきます。

9. 新梢管理(しんしょうかんり)

今年伸びた新しい枝を取り除くことで、ぶどうにしっかりと光が入るようにしていきます。
特に袋かけ後の新梢管理は、葉の効率的な光合成を促し、粒の色づきや甘さに影響してくるためとても大切な工程です。

10. 収穫

長野県では「収穫チャート」を使って収穫基準に達したもを朝の涼しいうちに、ひと房ひと房、丁寧にはさみを入れて収穫します。ぶどうに直接触れると傷みや劣化が早まるので、長野県では袋をつけたまま、できるだけ房に触れないようにして収穫します。

11. 荷造り

ぶどうの袋を外し、大きさ、形、色で分け、用途にあわせて出荷容器に詰めていきます。
荷造りは各生産農家が丁寧に行い、集荷場へ運びます。

12. 集荷・検査・出荷

集荷されたシャインマスカットは、糖度計で糖度をチェックして、出荷されます。
昼と夜の寒暖差や内陸性の乾燥した気候と生産者の努力が、長野県の美味しいぶどうを作っています。

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