ポイント
南信州で生まれた干し柿の最高傑作
市田柿は、柿の品種名でもありますが、南信州が生んだ干し柿のブランド名として広く知られており、一般的には後者を指します。
きめ細かい白い粉をまとい、鮮やかなあめ色の果肉に仕上がる品のある姿とひと口大で食べやすい大きさ、もっちりとした食感と上品な甘さが市田柿の特徴です。
下伊那郡高森町の市田地域で栽培・加工されていたことから「市田柿」と呼ばれるようになりました。500年以上、つまり室町時代以前からあるといわれる、歴史ある特産品です。
農水省により「地理的表示(GI)」に認定されました
市田柿は長野県で初めて、2026年に農林水産省による地理的表示(GI)に登録された品目です。地理的表示(GI)とは、地域で育まれた伝統があり、その高い品質等が生産地と結びついている農林水産物や食品の名称を知的財産として保護する制度です。
取り扱いJA
豆知識
干し柿にも種類があります
干柿は、乾燥歩合が25%程度の「コロ柿」と、同50%程度の「アンポ柿」に大別されます。長野県で主に栽培されている市田柿は「コロ柿」として出荷されています。
もっちり、ねっとり食感の秘密
市田柿が主に栽培されている飯田下伊那地方は、東西を中央アルプスと南アルプスに挟まれ、南北には天竜川が流れる「伊那谷」にあります。冬は乾燥しがちなこの地域ですが、晩秋から冬にかけて、天竜川から毎朝のように川霧が発生するため、干し柿も一気に乾くことなく、自然の加湿器によって「もっちり、ねっとり」した食感が生み出されます。まさに市田柿は自然環境の偶然が生んだ絶妙のハーモニーによってできた産物です。
冬越しの楽しみ方
古くから保存食として用いられ、お正月の「歯固め(元旦に歯の根を固めて一年中健康であることを祈念して固い食べ物を食べる行事)」として食べられていた市田柿。今は食べ方も多様化し、「ドライフルーツ」として、ワインのお供に、クリームチーズと一緒に食べたり、レーズンやバターと一緒に食べたり、楽しみ方も様々です。