長野米は、厳しい品質基準をクリアし、品質を示す1 等米比率は、常に全国トップクラスを誇ります。では、長野米はどのように栽培されているのでしょうか。
1. 種もみ選別・種まき

ずっしりと実がつまって元気な種もみを4〜5日水に浸します。積算温度が100℃になるよう管理すると芽がでます。これを催さいが芽といい、芽が1 ㎜ほど出たら、育苗マットに種まきをします。
2. 育苗

播種が終わった苗箱を28℃で4 日間加温し、その後育苗ハウスに移して約20日間、苗を育てます。その後の生育に影響するため苗の段階で生長が揃っていることが重要です。
3. 田おこし

土を耕運機で起こして乾かすと、土に空気が含まれて根の生長を促したり、雑草が生えにくくなります。田おこしは、田植え前の大事な作業です。
4. しろかき

しろかきは、田んぼに水を張って田んぼの土を平らにする作業です。田んぼの水持ちを良くし、凸凹を整えることで稲が均一に生長するようになります。
5. 田植え

種まきから35日目ほど、12〜15cmほどに成長した苗を田んぼに植えていきます。
昔は苗を一つひとつ手で植える重労働でしたが、現在では田植え機を使って植えていきます。
6. 生育中の管理

田植え後は収穫まで、生育に合わせた
水の調整や雑草の処理、病気や害虫の防除作業などを行っています。稲が伸び終わると、茎の中から稲穂が出て、花が咲きます。
7. 稲刈り

収穫の目安は田植えからの積算温度によりますが、田んぼごとの実際に稲の実りをしっかりと確認して、収穫するタイミングを決めています。
▽稲刈りの動画はここ
ここがポイント!
収穫したお米は、検査員により厳しい品質チェックが行われます。長野米は、基準をクリアした1等米の比率が安定して高いことから、業務用に好まれています。
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8. 乾燥・調製

収穫したお米(籾)はカントリーエレベーター(共同乾燥調製貯蔵施設)に集められ、乾燥機でほどよく乾燥させた後、温度や湿度がしっかりと管理されたサイロで貯蔵して、品質を保ちます。
9. 検査

出荷前には、検査員により厳しい品質チェックが行われます。長野米は、基準をクリアした1 等米の比率が安定して高く、外食・中食に好まれています。
産地によるおいしさへのこだわり
1 等米比率トップクラス!
1 等米は整粒(被害粒、死米、未熟粒などを取り除いた粒)が70%以上であり、着色粒の混入が0.1%以下でなければなりません。長野県は内陸性の乾燥した気候で、昼夜の寒暖差が大きく、日照時間も長い立地環境にあります。特に夏場の冷涼な気候により、稲の病気や害虫の発生が全国的にみても少なく、農薬を使う回数も他の県に比べて少ないことにつながっています。


長野米 おいしい理由

みどり深い山々、青く澄みわたる水、めぐみ豊かな土。
美しい自然に抱かれた長野県は、おいしいお米のふるさとでもあります。
日照量が多く、昼夜の寒暖差が大きい気候の下で育った長野米は、旨みたっぷり。
さらに、農家の人々の情熱と技術、JAの支援で、安全・安心の長野米を皆様の食卓へお届けしています。

1. 内陸性気候
内陸性で盆地の多い長野県は、日照量が多く、昼夜の温度差が大きい為、稲の余分な代謝を抑え、光合成で作られた米のうまみであるデンプンをたっぷり蓄積します。

2. 安心・安全な米作り
長野県は雨が少ない爽やかな気候風土から病害虫の発生が少ないため、農薬の使用量の慣行基準は12剤(令和6年産現在)と、全国でもトップクラスの少なさです。

3. 高品質
生産者の技術が高く、玄米検査時の品質を示す1等米比率は90%以上で、全国トップクラスです。

4. 確かな技術
標高300mから1100m、多様な自然環境に対応したきめ細かな稲作技術が確立されています。
また、山間地では棚田を生かした米作りが行われています。

5. きれいな水
信州の山々は雪解け水を豊富に蓄えており、そこから流れ込む
清らかな水によって、高品質な長野米が育まれています。

6. おいしさ長持ち
愛情こめて作られた長野米は、徹底した温度管理のもと、
大切に扱われています。また、夏場は平均15度の低温により
玄米を保管しています。