GREEN RADER

生産販売部 果実花き課の取組み

令和5年度事業計画

表.bmp

果実事業の進捗状況

生産販売状況

本県の令和5年産果実の生産は、春先の凍霜害によりリンゴ、モモ、ナシを中心に大きな影響を受け、着果不良やその後の品質低下をまねきました。また、一部地域では雹害による被害も発生しました。全国的には夏場の記録的な高温・干ばつにより果実栽培に大きな影響があり、本県においてもブドウを除く品目においては当初計画と比べ数量減の見通しとなるなか、事前情報の強化による売り場確保対策、店頭での消費宣伝の強化に努めました。

本年の販売の特徴として、引き合いの強い状態が続いた点があります。これは当初、全国的には露地の果実は数量が確保されている見通しでしたが、夏場の長期的な高温・干ばつによる品質低下、ロスの発生により、夏場以降のリンゴを中心とした果実において特に数量の減少が激しく、売り場への供給が不足したためです。また、晴天の暑い日が続いたことで、スイカ、ナシ等の販売が堅調であり、秋以降もシャインマスカットを中心にブドウが売り場のメイン商材になることで、総合的には安定した販売となっており、この傾向が年内は継続していくものと思われます。

果実の重点推進事項

  1. リンゴフェザー苗の安定供給による高密植わい化栽培の普及
    主力品種を中心に、地域の特性に応じた振興品種への転換を図り、国の支援事業も活用しながら高密植わい化栽培を推進しています。
    WEBP1_1.高密植わい化圃場.jpg
    高密植わい化栽培圃場

    また、フェザー苗に必要なM9台木の安定生産や、フェザー苗の事前の受注生産体制をさらに整え、令和6年春定植分としては、県全体で約9万本の供給を予定しています。
    WEBP1_2.フェザー苗養成作業.jpg
    フェザー苗養成作業

  2. 集荷対策の実施
    今年は気象の影響により、特にリンゴのサビ果や斜形果、着色不良果等の発生が多いなか、専用のリーフレットや手提げ袋を作成し、下位等級品の優位販売に努めました。
    P1_3.りんごの専用手提げ袋.PNG
    リンゴの専用手提げ袋

    また、特に系統集荷率が低くなる晩生種の時期には、継続的に実施している集荷対策チラシの配布に加え、今年は新たにSBCラジオでの集荷呼びかけ放送を11月8日から21日に計22回放送しました。
    ブドウにおいても、増え続けるシャインマスカットの荷造り省力化対策として、PFD長野(株)向けに簡易荷造りによる集荷を行い、年末年始需要に向けた粒パック少量企画での試験的な販売を行います。
    WEBP1_4.シャイン簡易荷造り.jpg
    シャインマスカットの簡易荷造り

  3. 「ぶどう三姉妹(R)」「りんご三兄弟(R)」のブランド展開
    本格デビュー2年目となるクイーンルージュ(R)は、県JAグループとしての基準出荷規格を作成し、継続的な規格検討会を実施して参りました。
    WEBP1_5.クイーンルージュ検討会.jpg
    クイーンルージュ(R)規格検討会

    そのクイーンルージュ(R)とナガノパープル、シャインマスカットを合わせた「ぶどう三姉妹(R)」のブランドPRとして9月4日(月)に大田市場でのトップセールス、「りんご三兄弟(R)」のPRとして10月20日(金)に長野県庁でのニッポンエール商品のお披露目会が、阿部知事、神農会長ご出席のもと盛大に開催されました。その他にもスイーツ・カフェ関係の飲食店でも積極的なコラボ企画を展開して参りました。
    P1_6.ぶどう三姉妹トップセールス.jpg
    ぶどう三姉妹(R)トップセールス

    WEBカフェ.bmp
    飲食店でのコラボ企画

    また、年齢問わず幅広い層から親しみをもってもらえ、かつリンゴとブドウが一体となったブランド展開を図っていくことができるよう、新たなキャラクターを制作しました。今後はノベルティでの活用のほか、イベントやSNS等と連動した展開も企画します。
    WEB新キャラ.bmp

花き事業の進捗状況

生産販売状況

花の需要は、盆、春・秋彼岸などの物日といわれる需要期はもちろん、コロナ禍を経て、通常期も個人・家庭消費が定着したといわれています。一方、国産花きの生産基盤が縮小していること、為替相場の影響により輸入切り花のコスト上昇などから、市場への入荷量が需要を下回る場面が増えています。

今年は春先の高温から生育が前進したところへ凍霜害があり、シャクヤクなどで被害がありました。また、夏場の猛暑による生育の前進・短茎開花・開花遅延・花ヤケ等によるロスなどの影響があり、暑さ対策の重要性を再認識することとなりました。

販売面では、光熱費などを中心とした生産コストの上昇を受け、販売提案価格の引き上げも行っています。同時に、生産者がどのようにして花を生産しているかがわかるパンフレット(動画付き)を作成し、美しい花の生産背景も付加価値として提供しています。
P1_7.カーネパンフレット.PNG
P1_8.トルコパンフレット.PNG
作成したパンフレット

花きの重点推進事項

  1. 物流課題対策・コスト低減など
    アルストロメリア、カーネーションで全県下統一出荷規格・出荷容器の検討を進めています。出荷規格の統一により、系統共販の優位性ともいえるロット販売を有利に進めること、出荷容器の統一の検討ではパレット流通も見据えながら、コスト低減を図っていくことを目指しています。
    カーネーションでは5月に大田市場で各産地の商品を比較し、統一していく重要性を確認しました。また、10月の合同会議では、出荷規格と容器の統一に向けて主要3JAが商品を持ち寄り、ダンボール箱をはじめ切り花の結束方法や箱詰め方法などを検討しました。
    来年度の出荷シーズンにボリュームのある一番花で再度検討を行い、パレット流通とコスト低減のかなう新たな箱を提案できるよう勧めています。
    WEBP1_9.カーネーション箱詰検討.jpg
    カーネーション箱詰め検討会議

  2. 生産販売提案の取組み強化
    アルストロメリアは出荷規格統一の成果として、主要4JAが合同で実需者への販売を行っています。実需者のひとつであるユナイテッドベジーズ(株)との取り組みは今年で10年目となり、合同商談会では販売提案短歌の引き上げ交渉を行い、店頭宣伝会には全農長野とJA担当者が販売応援に入っています。このことにより、担当者が実需者や店頭で消費者の生の声を聞くことができる貴重な機会としても活用させていただいています。
    WEBP1_10.ユナイテッドベジーズ店頭宣伝会.jpg
    ユナイテッドベジーズ店頭宣伝

  3. 消費宣伝事業の展開
    7月20日から21日に花きの消費宣伝・消費拡大と、生産者の技術研鑽を目的として「第53回信州フラワーショー サマーセレクション」を開催し、一般公開を再開しました。来場者をさらに増やすことを課題とし、今冬の「ウィンターセレクション」開催に向けては、事前告知の強化を行う予定です。
    WEBP1_11.信州フラワーショーサマー会場.jpg
    信州フラワーショー サマーセレクションの会場